「部活カースト最下層」前夜
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小学校卒業を控える僕は不安を抱えていた。
中学校に入ると、僕が通うA校だけではなく、ヤンキーが多いと噂に聞くB校の子達と同じのクラスになるからだ。
小学校を卒業し、僕は中学生になった。
僕は元々小学生からサッカーの習い事をしていて、特段他にやりたい部活もなかったため、サッカー部に入ることに決めた。
これから悪夢のような日々が続くとは知る由もない。
僕は通っていた小学校はスクールカーストがはっきりと形づけられていたわけではないが、あえてスクールカーストという枠内に入れるのであれば、
①最上位(ヤンキー予備軍):②一般:③最下層(いじめ対象)で
0.2:9.6:0.2ほどだったのではないかと思う。
僕は恐らくこの時は一般に属していた。
ただ中学校に入って、B校の勢力が強力であったためにこのパワーバランスは驚くほど変わった。
B校の方が何事も先進的だった。
例えば、恋愛面なら僕らのA校は最終形態が両思いである一方で、もう一方B校は付き合う(さらにその先)まで進んでいる具合に。
端的に言うと、A校が陰でB校が陽の傾向にあった。
そしてA校とB校が混ざり合った時に、鎖国中の日本に西欧の圧力が押し寄せるが如く、どんどん僕たちはB校リーダー層の支配下に入ることになる。
もちろん僕たちA校の中でも、自身が列強化することでB校のリーダー層の仲間入りを果たすものもいた。
僕が入ったサッカー部はくしくも、そんな同期のB校のリーダー層の半数以上入部志願した部活だったのだ。
そして僕はこの日から部活を卒業するまで、これから形成される部活カースト制度の最下層を這いつくばることとなる。
続く
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